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円林寺 |
寺のことを前回からどうこう好き勝手に書きながら、この寺が臨済宗のお寺とか曹洞宗のお寺なのでナントカといった具合に説明できないのは自分の不勉強の
限りだけど、その辺はご勘弁の程。
円林寺には少し遠回りをして上の簡単な地図にあるように法然寺や万徳寺あたりから生口神社を通り過ぎて行くのもいいけれど、瀬戸田港から行くのなら
そのまま海岸伝いに三重塔を見ながら、漁師町の北町を通って行くこともできる。タコの干物を見ながら、船の油と潮の匂いが混じりあった風を感じながら細い路地に
入って行き、登って行く階段から見下ろす町並みもいいものだと思う。瀬戸田港から歩いても10分程度。少し小高いところにあり、そこからも瀬戸田港の方を臨むことができる。隣の高根島へ続く瀬戸田大橋は見えなかったと思う。(墓の方にまわれば見れるかな?)
円林寺のことを思い出そうとすると、夕暮れのイメージが強い。幼い時、遠くの島に沈む夕日が、漁師町の狭く並んだ屋根と少しばかり見える海を金色
に包む頃まで寺で遊んでたから。小学生の高学年の時にはここで合宿をして般若心経を覚えさせられた事もある。
大きな仏さんと目を合わすのがが少し億劫で、でも、そんなことを忘れて友達と本堂の中ではしゃぎまわってた。
今年の五月、急に瀬戸田に帰る用事ができて、用事が済んだ後、円林寺へ行った。特にお寺には何の用事があるわけではなくて、ただ1人で境内で数本タバコを吸い、
ぼんやりとした時間を過ごし、そのまま帰った。
その時には円林寺入り口の傍の路上で、小さな子供が母親に髪を切ってもらってる姿がとても可愛かったのを覚えている。
それは行きの事で、帰りに通りかかると旦那さんが髪を切ってもらっていた。大の大人がチョコンと椅子に腰掛けておとなしく髪を刈られている姿を
床屋以外で見るのはなんだか不思議で、とても微笑ましい光景だった。
小さな庭の奥の縁側で世間話をしているおばあちゃん達も愛らしかったなぁ。
また別の日に円林寺に立ち寄って住職に声をかけた。
Tシャツ短パン姿で迎えられた時には「おまいさん、ホントに坊主かえ?」なんて思ったけど、部屋に通されてみるとちゃんと和尚やってるんだなぁと思った。
実は、同級生が住職のお寺。
その日は尾道の方で葬儀があるらしく準備をしている最中だったので、世間話は控えめにして切り上げた。立派になったなぁ、おれも頑張らんと。 2003.9.22up
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