島ごと美術館

〜島の風景と一緒に味わう〜
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作品
@1羽の鳥の為に
A風の中で
B空へ
C凪のとき 赤いかたち/傾
D波の翼  
E地上と地下の間で
Fねそべり石
G球を包む幕舎
H海からの贈り物
Iうつろひ
J飛石
K千里眼
Lベルデールせとだ
M地殻
N塩池
OCATS DANCE
P空/海 YURAGI

作品展示場所
£番外編  
わしもみてきた
 
青木野枝(あおきのえ)       「塩池」

えんち

鉄(耐候性鋼)
H:240 φ:230 H:330 φ:130p




私は火を使って鉄を切る。火口を近づけると鉄は熱を持って赤色になり、それから白色にちかい朱色となって溶けていく。 切られた鉄の断片は太陽が沈んでいくように熱を失っていく。けれども見ていると、輝きを失いつつ鉄は内部まですっと透明に見える時がある。 私にとって鉄は一番ちかくにある物質だ。

何年か前、出雲にたたら製鉄を見に行った。川から取った砂鉄を、土で固めた炉に入れて火で溶かして鉄をとる。 工場に着いた時は日も暮れて、雪の中に鞴の音が大きな動物の呼吸のように響いていた。
そこで見た光景は私に、鉄は人間の近くにあり続けた物質だったのだとわからせた。

入浜式塩田は、白黒写真で見たことがあった。
その風景は本当に私をひきつける。美しいと思う。私にとって、鉄と塩は同じ部分を多く持つ物質だ。

瀬戸田には塩田があったのだという。今はもう無くても、かって塩田があった場所に自分の彫刻を置くのはとても重要な気がする。
そして彫刻は、鉄と塩でできた結晶のようになればいいと思った。















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