島ごと美術館

〜島の風景と一緒に味わう〜
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作品
@1羽の鳥の為に
A風の中で
B空へ
C凪のとき 赤いかたち/傾
D波の翼  
E地上と地下の間で
Fねそべり石
G球を包む幕舎
H海からの贈り物
Iうつろひ
J飛石
K千里眼
Lベルデールせとだ
M地殻
N塩池
OCATS DANCE
P空/海 YURAGI

作品展示場所
£番外編  
わしもみてきた
 
  山本正道(やまもと まさみち)       「海からの贈物」

うみからのおくりもの
ブロンズ
83cm×195cm×51cm





海からの贈物

 前の晩のアルコールが抜け切らないままに翌朝役場の河原さん・コナーさん達の車で瀬戸田町をぐるっと見せていただ いた。海岸線に沿って走り、やがて車は蜜柑畑の道を縫って島の中央部へと登って行く。振り返るとはるか眼下にきら きら輝き広がる瀬戸内海、その美しさに二日酔いでそれまで頭の芯がづきづきしていたのが嘘のように消えてしまって いた。
僕はその時、かつてギリシャを車で旅行した折の事を思いだしていた。
それはデルフィーの神殿を後にして、オリーブの樹海の中の曲りくねった坂道を下り、麓の入江から小さなフェリーで 対岸のコリントまで渡った時の事で、あの時もオリーブの銀灰色の葉の向うに光り輝いていたエーゲ海の海の色に同じような感じを抱いた記憶がある。

 昨日来の出来事を帰りの新幹線で、車窓を流れる外の景色をぼんやり見つめながら思い返していた。どんな彫刻を造っ てみようか・・・、そんな事を考えている内に、暫く前、何んとなくその題名にひかれて買った本の事を思い出した。
 「ギフト フロム ザ スィー」
  Gift from the Sea

著者“ミセス アン モロウ リンドバーグ” のそのエッセイは海岸で眼にする生物への優しい観察と自分の身近かな生 活への思いを交錯して綴った美しい文章であった。瀬戸田町に造る彫刻には「海からの贈物」という題名はどうだろう・・・ 。彫刻について具体的に考えがまとまるより先に題名が決まってしまった。私は瀬戸田町を取り巻く海と島の美しい自 然を象徴的に表現してみようと考え、そのどちらもが海からの贈物という言葉にふさわしいと確信したからだ。





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